ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム

題名のゲームをクリアしましたので感想を書いておく。以下ネタバレ全開要注意!!

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クリア時のデータは、プレイ時間約 100 時間、ハートの器 21 個、がんばりゲージ MAX、真エンドを見た、というところ。達成率?は 44.98% でした。システムについては色んなところで語られているので割愛しますが、この部分はもう狂気の作り込みとしか言いようがなく、ゲームとして破綻させずに完成させられるのは任天堂以外には存在しないんじゃなかろうか?と思うほどです。いきなり振り返ってみると、最初に「ブレワイの続編つくってるで~~」という発表があったとき、まずは「もしかして、続編では、リンクがゼルダ姫と共同で色々な冒険をするのかな??」とか思ったもんです。結果的には今回もゼルダ姫が大変な苦労を強いられてしまうことになり、制作スタッフはなんでそんなにゼルダ姫をいじめるんだろうか?と呪ったものです。まあ歴代のゼルダ姫たちもあんまり良い目にあってないけどね。。それにしてもブレワイで 100 年も苦労したゼルダ姫に対して、今度はまさか数千年(?)単位の業を背負わせてくるとは想像もしていませんでした。しかも最後は龍になっちゃってるし。

地方を廻った順は、チューリ→ルージュ様→ユン坊→シド。シナリオの序盤にやたら「リトの村にいけ」という導線があったのですが「いや俺はブレワイのときと逆順に廻りたいのでいざルージュ様待ってて!」という欲望から、最初にがんばって砂漠までたどり着いたんですが、到着直後にリンクが熱中症で死んでしまったので、仕方なくリトの村から廻りました。んで、風の神殿が終わったあとは、雷の神殿に向かい、最初の予定通りに時計回りで攻略しました。まあ、チューリがいると行動範囲が増えるので、制作者としても序盤のオススメはリトの村だったんでしょうけど、あからさまに誘導されると反抗したくなるのもゲーマーの性。まあ実はルージュ様よりも先にパーヤに会いに行ったのですが、なんかこう、だいぶそっけない態度を取られて、あれ??俺の知ってるパーヤさんですか???と傷心してすぐに撤退しました。

地方巡り中は、フィールド上には主に岩が露呈してて、全体的になんかゴツゴツしてて汚いな、と思いながらの旅でした。ブレワイのときのように、広大な草原の上を風を感じながら気ままに歩きまわる気持ち良さ、というものが殆ど感じられなくなってしまい、システムの進化にも善し悪しがあるなあと。それにしてもリトの村から風の神殿を攻略するまでの演出と BGM は神がかってましたね。自分がラピュタ世代なこともありますが、嵐の真ん中に到達したときに静寂になるのはもう震えが来ました。BGM も龍の島やら寒冷地方やらの要素をうまく採り入れつつ、ブリザゲイラ戦でクライマックスになるように調整されており、任天堂サウンドチームの想いがヒシヒシと伝わってきて、この時点で自分の中では神ゲーであることは確約されました。このあたりのシーケンスは本当に神がかっていて、記憶をなくして再トライしたいくらいアツいものがありましたね。

さておき、チュートリアル後に地方を回るという流れは、ブレワイで一度通った道なので、展開としてはやや単調だったなあと感じました。今作からのプレイヤー向けの配慮かなと思いますが、このへんはもう一捻りあると良かったなあと。ぶっちゃけ、ブレワイの英傑の話はもう終わったんだよねという、制作者側の割り切りが実に潔かったです。まあブレワイファンは寂しいでしょうけど、結局はブレワイももはや過去になったということです。忘れましょう。しかし、今作の発売前は、自分はリンクが過去に行くのかなと想像してたんですが、過去に飛ばされたのはゼルダ姫で、結局、ブレワイと同様、ゼルダ姫を含めた過去の出来事をムービーで追うだけになってしまい、歴史の当事者に離れなかったのが寂しいところです。つーかなんでここまでブレワイのシーケンスと似せたんだろうな、、と疑問に思うこともありますが、政治的判断の結果なのでしょう。

現世で選ばれた賢者の皆さんについてですが、、テパじゃなくてチューリなの??とか、ユン坊お前ぜってー許さねえぞ??みたいな部分もありましたが、英傑亡き状態で攻略に便利な能力をリンクに与えるという役割を全うさせるためには、配役については致し方なし、というところでしょう。このあたりは、過去のゼルダシリーズもストーリーは適当な部分が多かったので、ブレワイの奇跡的なバランスは忘れたほうが良いでしょうね。なんというか、今作のメインストーリーは、パワーワードである「封印戦争」という「リンクの冒険」でチラッと出てきただけの言葉を、ゼルダ史として成り立たせるために、なんとかひねり出したようなチグハグ感を感じました。このへんはどうしても後付の苦労が忍ばれます。

賢者の覚醒を含めたエンディングまでの道程については、今作はブレワイと異なり、(自分の錯覚でなければ)いわゆる見本コースなものがあったため、その順で攻略すると素直に解けたと思うんですが、若干順番を間違えた箇所があり、無駄に数時間迷ったのが辛かったです。一番苦労したのは、龍頭島を雷鳴の島よりも前に発見していた(中の祠も見つけていた)おり、たしかその時は奥の扉が開かなかったんですね。んで、雷鳴の島に来たとき、散々雷鳴の島を検索しても宝箱しかないし、なんか飛び降りた先は龍頭島だしで、何をすればいいの??状態で、だいぶウロウロさせられました。ハイラル城の地下も、中盤くらいで偶然発見していて、敵がめちゃくちゃ強かったので、ああ、これはまだ早いんだな?と引き換えしたので、まさかラスダンだとは思わず、手がかりを必死に探したもんです。その回答がコーガ様のシナリオだとは思わず(あんまり進めていなかった)、だいぶ終盤になってわかったときは、ええ??これかよ??とだいぶ憤慨しました。過去のゼルダシリーズは、謎解き→解答の流れは不可逆であり、謎解きは合ってるけどフラグが立ってないからストーリーの進行がない、という場面は皆無だったんですね。今作のように、全世界への移動が序盤から自由に開放されている以上、ある程度の齟齬が発生するのは仕方ないといえど、いざ齟齬にハマって数時間無駄に彷徨かされると、精神的にクルものはありました。このへん、今後の作品で改善されると嬉しいですね。。なお、コーガ様のシナリオを進めていなかったのは、ぶっちゃけ地底が大嫌いだからです。好きな人は好きなんでしょうが、私は地底は大嫌いです。なんたって探索の爽快感が皆無で、ちょっとでも上下方向や方角がズレると壁や段差に阻まれたりで、なんでこんな場所作ったの??と呪いの言葉を吐きながらの探索になりました。ぶっちゃけ炎の神殿と魂の神殿以外はここまで広げなくても良かったんじゃないですかね。まあ祠と根の関係をうまく使いたかったんでしょうけど、好きな人はほんとすいませんが謝りません。蛇足ですがマスターソードも「太古よりの導き」の前に取得していて、シナリオ進行役にはたいそう驚かれたものです。

いっぽう、ストーリーの鍵となる龍の泪探しは「なんで古代人はこんなところにでっかい地上絵描いて、しかも涙の位置が分かりづらいねん!!」と何度思ったことでしょう。システムの発明が先にあって、後付でフィールドの遊びとしての地上絵探索を考えたのだと思いますが、早くストーリーの真相が知りたい!!という欲求とは真逆のストレスを強いられたため、良い印象がないです。自分はなぜかヘブラ地方の地上絵が終盤まで見つけることができず、どこに行ってもインパ様のアドバイスが毎回ヘブラ地方、という謎の屈辱を味わいました。真の 3D になると、ちょっとでも視点や位置が異なると、目的地を見失うことが多くなり、このへんはフィールド探索の難しさが露呈しますね。

そんなこんなで色々ありましたが、ハイラル城地下から最後のガノンドロフ戦までは、覚悟を決めて一気通貫にやりきりました。しかし、何を間違えたのか、瘴気対策の料理を全く持ってなくて回復できず、だいぶピンチになりましたが、ハート1個を残してがんばって一発クリアしました。それにしても黒龍戦~エンディングまでの展開がアツいこと!!ゼルダ姫に差し伸べた手が最後は届くんだろうなと予想はついていましたが、ここまでの冒険の集大成のような救出シーンはめちゃくちゃアツかったです。これまでの苦労や不満が一気に吹き飛ぶ、歴史に残る名演出と言えましょう。なんであれだけ悲壮感あふれる映像で語られていたゼルダ姫が龍の姿から人間に復活できたかなんてまったく気になりません。

総括としては、ゲーム開始直後は本当に楽しい日々でした。しかし、辛く感じた日々のことも決して忘れません。なので、ゲームシステムとしてはシリーズ史上最高なのは間違いないですが、個人のゲーム体験としてはブレワイを超えるものではなかったな、というのが素直な感想になります。しかしながら、ブレワイユーザーの多大な期待に見事に応えてみせた制作者の皆様には、心から最大限の拍手を贈ります。

さて、早くもシリーズの今後にも大きな期待を寄せていますが、ぼちぼち自分の寿命との対峙も控えているので、ゼルダシリーズ生誕 100 周年まではがんばりたいです。まずは今月の人間ドックを乗り切ります。