THE FIRST SLAM DUNK

この記事は「THE FIRST SLAM DUNK」のネタバレを含みます。

自分の「SLAM DUNK」歴は「カメレオンジェイル」の本誌連載で成合雄彦(現在は井上雄彦)さんを知り、同作が打ち切られてしまった(と思うけど違うかもしれない)作者の次回作を追っかける形で本誌連載を最後まで見届けて単行本も全部買いました、という感じで割と長いです。余談ですが自分は「カメレオンジェイル」がすごい好きだったので「なんですぐに連載が終わっちゃったんだろう??」と当時はショックでしたけど、あれが人気だったら「SLAM DUNK」はなかったかもしれないので複雑。「監獄(ジェイル)で懺悔しな!!」は名台詞ですな。もう一個の余談としては「SLAM DUNK」が好きなので NBA を見始めたかどうかは忘れましたが、当時はマイケル・ジョーダンの全盛期で、シカゴ・ブルズの試合を見るのが楽しみだったことを思い出します。んで、「カメレオンジェイル」に収録されていた「JORDAN みてーに」のタイトルの意味が後から分かったという微笑ましい?エピソードがあります。

ところで、「SLAM DUNK」のアニメ版は一切見てないです。なので、本作の公開前に声優交代とかで SNS ではちょっと騒ぎになってましたけど、まあ、そういうこともあるんじゃないの?くらいの感想でした。最初は見に行くつもりはあんまりなかったですが、わりと評判が良いので見に行ったという、評判駆動形の姿勢で映画館に行ってきました。前知識としては、山王戦だけどリョータと三井が中心の話っぽい?程度です。

率直な感想としては「漫画の絵がそのまま動いてる…?!」「試合のシーンの描画カロリーすごい!!」という驚きばかりで、原作ファンは絶対に見に行ったほうが良い!!というものです。自分は当時 NHK BS でやってた NBA の試合を数時間ボーっと眺めたりしてたので、バスケの選手の動きはなんとなく覚えているのですが(NBA の選手はもっと大柄なのでちょっと違うところはあるけど)、漫画的な演出との融合具合は発明レベルで興奮しました。マジで手に汗握る戦いで「山王戦があの絵で完全再現されている!!というかこんな試合だったのか!?」というのが非常によくわかりました。これだけで値段分の価値は十二分にありました。井上先生はこれをやりたかったんだね。。原作を最後に読み返したのはもう20年以上前だと思うんだけど、色々と思い出しながら見られて面白い体験ができました。原作にはなかったエンディングのシーンは NBA じゃなくて大学(NCAA)だったのかな?

些細な点としては、ちょっと流川の顔が濃すぎるかなとは思ったけど、もともとあんな感じっだったわと後で思いなおしました。あと、前半の流川、全然目立たなすぎて、もうちょい頑張れやと勝手なことを思いました。映画については、試合以外の描写がわりと重いので、もう一度見る気は現時点ではあまりないです。ボールの音とか終盤の演出とかを堪能するために劇場で見ておいたほうが良い映画なのは間違いないところです。

映画を見終わった後、自分が「SLAM DUNK」が好きだった理由がうまく言語化できないなあと考えていました。特定の高校やキャラが好きとかは一切ないので、うーん、なんでだろうねえ、やっぱりうまく言語化できないなあ、と改めて思ったことを最後に記しておきます。